まんがタイムKRコミックス GLシリーズ『つぼみ Vol.1』ゲット!!
背表紙を見ると芳文社「まんがタイムきらら」レーベルの一種扱いのようです。
明らかに「百合姫」を意識して発売された本アンソロジー、その実力のほどやいかに…
…これがなんと、百合姫を食ってしまいそうな勢い!?
何せ厚さは百合姫本誌と同等、しかし余計なコーナーが一切無く全編漫画で作家数・作品数も多いため、むしろ内容の濃さでは百合姫を凌駕している気が…。
アンソロジーというとクオリティの低いイメージがあったのですが、この本は作家の人選が良いせいか全般的にクオリティも安定しています。
さすが、この辺は出版社の実績の差ってとこですかねぇ(苦笑
あえて言うなら表現が控え目ってことが気になる点?
やっぱこの手のジャンルはある程度のエロスがね~と(笑
といっても比較しての話なんですけど、それでもちょっと控え目かな~と。
百合姫もエロエロなのは別刊のワイルドローズに譲るけど、もうちょっとストレートなエロスもあったりするし。
あと、直球勝負な百合というのは割合としてはそこまで多くないかな。
というわけで表現が全体的に抑え目だったのはビミョ~に肩透かし喰った感もある。
出版社のスタンスの違いなのか、百合姫ほど「割り切った」表現は多くない印象です。
一部ピックアップ…
森永みるくは百合姫で描いてた作品がかなり良かったんで期待してたんだけど、最近は微妙な話が多い気が。これもトップバッターとしてはいまひとつで物足りず。
個人的に気に入ったのが小川ひだり作の乳を揉みまくる話(笑)で、バカ話かと思いきや意外に直球勝負でラストはエロさもありで良作。基本的にこういう直球でラブラブで分かりやすい話の方が好きだ!
はっとりみつる、予想外に短すぎて吹いたけどそれでも内容は悪くなかったり。
あとは泉結基のネコミミ話も結構良かったね。
吉富昭仁は百合姫Sに比べると勢いがないような。やっぱりこっちの雑誌の方が抑え目?
全体にノーマークだった作家が意外といい仕事してて好感持てるなぁ。
男が絡んでくる微妙な話が多少あるのは、百合姫とどっこいどっこいかな~。
思うんだけどこういう話別にいらないよねぇ。普通の漫画としてはそれなりに面白い話もあるけど、別に百合本でやらなくてもいいわって思うし。他所でやってくれ。
微妙な話に限って、「なんでこれが連載?」みたいのも多いし。
百合姫の雑誌+単行本形式と違って、アンソロ本形式なので後で単行本を買うか考慮する手間が省けるのはありがたい。何せこれだけ買えばいいわけですから。ジャンル的にこの辺の買いやすさは好感が持てるし、百合姫の向こうを張って雑誌を創刊するのではなくこうした形式を取るあたり、出版社がなかなか手慣れてる感じですね。
百合姫もせめて本誌とSを1冊に統合して隔月刊とかにしてくれればな。いや、いっそこれと同じでアンソロ本形式にしてくれればもっと良いけど…。
あーそうそう、百合姫コミックス(単行本)なんかに比べると「つぼみ」は紙質が若干劣る感じがするのがちょっと残念な点。長期保存に向いた質のいい紙にしてほしい。
期待と不安を背負ってスタートした「つぼみ」、まずは概ね好スタートで良印象。
Vol.2は5月発売予定です。今から次が楽しみ(笑
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