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サガ2 秘宝伝説 GOD(DS)
1周クリアしました!!
終盤でパーティ強化や亡者の闘技場、魂の暗域攻略をしてたら結構時間がかかってしまった。
モンスターは狙いどおりタイタニアに変身、GB版と違い耐性が弱いけど
変異種だったのでヒールなど便利な魔法を持っていてまさに理想的なモンスターに。
昔からラスボスが○すべてだと勘違いしている人が多いのですが、
ラスボスは炎・冷・雷の3属性は普通に効くのでフレア以外の攻撃魔法も役に立ちます。
万全の体制で挑んだ最終防衛システム、まさか3形態以降があるとは…。
スターバスターの威力はやや落ちていますが、
とにかくしぶとくて持久戦に持ち込まれるので意外とキツイ。
ボスがやたら堅いのは最近のサガの傾向の1つですが…冗長気味になるのでどうかと思うな。
DS版のラスボスはポジションチェンジも加味すると5~6形態くらいある計算になるのか?
GB版では2体いるうち1体は女神一人で相手してて、
よく一人で勝てるなと思っていたものでしたが、DS版では展開が異なっていて
最後の最後にまさかの
合体!!人型になったあたりで読めた展開ではあるけど…。
スターバスターがダブルになってもあんまり威力が上がってないのは拍子抜けでしたがね。
エンディングは原作通りで台詞も映像も、エピローグも変わらず。
EDはミューズやモイライ関係も特に何もなく、ちと寂しい感じも。
ま、下手な付け足しをされるよりはオリジナルに忠実ということで良かったのかもしれないな。
ボスとしてはラスボスより完全体アポロンの方が厳しかったかな?
2周目に更に強いボスが追加されたりする可能性は高いですけどね。
あと竜神を倒し忘れていたので倒したら竜槍ロンギヌスをゲット。
攻撃力が×16だったけど15より上があったとは。16倍武器が最強?
(ちなみに倒すと竜鱗の兜もくれます。他にも入手機会があるアイテムですが。)
クリアデータ保存で引継ぎ要素があるのですが、プレイヤーノートの引継ぎはいらないと思う…。
あの手のメモは進行状況のチェックに使えないと逆に不便でしょう。
特にサブイベントは引き継がれてしまうとどれをクリアしてないのか分からなくなってしまう。
これではメモの意味が無くなってしまいます。
あ、連携マスターの引継ぎがあるのは良かった。というかメモ引継ぎはこれだけで良かった。
というわけでDS版サガ2ひとまず終了です。
最終的にチーム称号は
「相思相愛」、百合百合なパーティでクリアしました(笑
しかしクリアしても結局発生条件の分からなかったサブイベントなども結構ありましたし、
2周目は攻略本を手に入れてから、それを見ながらまったりとやりたいですね(笑
・1周終えての感想感想とレビューは以下つづきにて記述していきたいと思います。
プレイ前はロマミン並みの「別物」クラスの変貌を覚悟していたのですが、
意外にもこのDS版は逆に拍子抜けするほどGB版を忠実に再現しています。
思えばロマミンはゲームとしてはもはやロマサガではなくほぼサガフロになっていましたが、
このDSサガ2はあくまでGBサガ2の移植+αがベース。
グラフィックの3D化などはありますが、できる限りGB版に近いに近い作りを再現した上で、
DS版ならではの新要素を付け加えていった…という形になっています。
リメイクについてはロマミン並みの原作破壊レベルの大胆な変更が良いか、
本作のようなオリジナルベースの作りが良いか…賛否両論あると思いますが、
思い入れが強い作品ほど「原作の雰囲気やプレイ感覚を壊して欲しくない」という
思いが大きくあるのではないでしょうか。
ロマミンに関してはサガ新作としてはそれなりに面白かったけど、
ここまで変えるならロマサガである意味があったのか、疑問に感じる部分もあった。
この点で、本作のプレイ感覚がGB版に非常に近いリメイクというのは
筆者のようにオリジナルに思い入れがある人間の一人としては大変好感が持てます。
ただあまりにも原作重視しすぎたのか、見た目がもはやレトロではなくなったのに
台詞回しがレトロゲーム臭くぶっきらぼうで妙に味気なかったり不自然に感じる面も。
見た目とメッセージのバランスが取れていないのだが、ここは多少手を加えても良かったかな。
ただリメイクでこういった点にどこまで手を加えるかは難しい問題ではあると思います。
変えなかったのは好意的に見ればまあ「無難」。
しかし今時のゲームとしてはイベント演出がショボイのは気になりました。
一部、オリジナルを知らないとなんでこんな風になってるのか分からないという恐れも。
(父親が忍者に特攻して煙があがって消えるシーンなど、ポカーンとしてしまう…)
女性キャラをちゃんと女性口調にしてくれたのは当然といえば当然ですけど良かったです。
メカは「~デスネ」などカタカタまじりの丁寧な口調なのですが、
メカのイメージにも合ってるしなかなかいいキャラになっていたのでこれも気に入りました。
こういうところはちゃんと変更するのに、他は変えないというのはどうなんだろ。
・システム関連連携システムは発動可能なタイミングに自分で入力する形となった。
これによりボーッと結果が出るのを見てるだけだったRPGの戦闘進行に一定の緊張感が生まれる。
今まではどちらかというと運次第だった連携発動が、
自分である程度能動的に発動できる形となり、戦闘の面白味は増したと思う。
見守るだけだった戦闘が、常に状況を見つめることが求められるようになったのだ。
何より自分の入力によって連携を発動している感覚が味わえるのはちょっとした爽快感もある。
始めのうちは面食らうかもしれないが、慣れればテンポよく連携を繋げていける。
連携によって技の効果範囲が拡大したりと、これまでにない効果が得られるのも大きい。
ちなみに「閃き」はないが、サガ2にはマッチしないと思うし、
そこまでやるとまたロマミン並みに別物になってしまうのでこれはこれで良いと思う。
代わりに連携すると攻撃がサガシリーズおなじみの技になったりするなど、にやりとさせられる要素も。
サンダーがサンダガじゃなくてサンガーなのはなんでやねん!って思ったけど。
チェーンエンカウントによる膨大な数の敵との戦闘は、
数が目に見えることもあってなかなかのインパクトだが、
回数をこなして感じるのが敵の行動ターンの冗長さ。
つまり敵が50体いたら50体分の行動が終わるまでターンが終わらない。
勿論その対策として早送り機能があるが、それを使ってもGB版ほどのテンポではない。
早送りだとスピードは速いが効果音もカットされて無音で戦闘が進行するのも味気ない。
簡素なものでもいいからヒット音くらいは鳴らしてくれた方が分かり易さもあって良かった。
「ターン進行中」以外は早送りのオン・オフができないのも細かい点だが気がきかない。
ボス戦始まったら早送りになってて最初の方の演出とばしてしまったりとか。
戦闘のテンポはそもそも敵が少なくても通常スピードではやや遅くもっさりして感じられる。
演出を簡素にするなどそれなりに気を使っているようだが、
敵が1体のボス戦でも戦闘が長引くと早送りしたくなってくる。
これは敵味方双方がアニメするようになった最近のRPG全般の傾向ではあるが。
人間・エスパーの成長効率がよくなっているのは良い改善点だと思う。
敵が避けやすい分だけ成長が遅くなるがバランスとしてはトントン、
意識して上げたい時になかなか上がらないといったストレスは回避できるので
割とメリットの大きい改良点といえる。
成長する以外の特徴があまりなかった人間に熟練度という特徴をつけ、
戦闘力強化の底上げができるのも良い。
ただしエスパーにクラスという概念が必要だったかは疑問。
攻撃クラスになると攻撃魔法ばっかり覚えるようになったりとか、
様々な能力の付け替えに一喜一憂する楽しみが薄くなってしまった。
クラスを考慮して計画的に育てれば狙った能力を取りやすくなるメリットはあるのだが。
…ところで弱点がつくことがなかったが、GB版でもつかなかったっけ?(魔界塔士だけ?)
難易度はシンボルエンカウントによって大分温くなった感はあるが、
はにわと出会いやすくなったのはちょっと嬉しかった点でもある。
シンボル表示にはちと問題点もあり、遠くにいる敵が表示能力の限界のせいか表示されない。
いるのかいないのか分からないところに近付くと不意に湧いてくることもあって、
そもそもこれだとシンボルの意味を半分なさないので、無理な3D化の弊害といえる。
これはシンボルだけでなく、町で人や○○スライムなどを探す際にも地味に影響する。
移動時、下画面には常にマップが表示される。
3D化されると方向感覚を見失いやすくなることが弊害の1つとして懸念されるが、
本作はマップ表示のおかげでそういった心配はない。
拡張機能のおかげもあって探索が大分簡単になるが、
面倒で複雑なダンジョンを探索をすることはもはやそれほど興味ないのでこれはこれでいい。
アイテム所持数が少ない。たしかにアイテム数はパーティの巡航力に直結するため、
下手に変えられないという側面はあったかもしれない。増やせば楽になるのは目に見えている。
しかし本作はシンボルエンカウントを採用したゲームの中でも敵を避けやすい部類のゲームで、
避けようと思えば全避けでボスまで行けなくもないであろうと思えるほど。
結果的に所持数を絞る意味があまりないような気がするのだが…。
追加アイテムや発掘によって入手量も増えているため、2倍持てても良かった気がする。
マップアビリティの付け替えは非常に面倒。
ロマミンでは移動画面でダイレクトに変えられたはずだが、
本作ではいちいちメニューを開いて付け替えねばならない。
メニュー開閉ももっさりしているしここはストレスがたまる。
余ってるボタンすらあるし、やり様はいくらでもあったはずなのだが。
そもそも発掘や破壊などは使うポイントが予め使っていて、
ロマミンなどと違ってランダム出現ではなく同じ場所で二度以上使うこともないため、
だったら発掘ポイントや破壊ポイントに立った時点で自動適用されて、
その場で1ボタンを押すだけで使える仕様でも良かったのでは?
アンサガ(の前のワイルドカードからだが)あたりからTRPG風のシステムを
取り入れることに何故か異様に固執しているようだが、いい加減離れて欲しい気もする。
倉庫にソートがないのは使い難い。適当に放り込んでいるとすぐグチャグチャになって探し難い。
通常所持アイテムのソートもほとんどソートとして機能していない。
倉庫に入れられる数が少ないのも不満だが、この辺はセーブデータ容量も関係するのか?
ソフトリセットがあるのは○。DQにはなかった良い点の1つだ。
しかしソフトリセットするとタイトルではなくメーカーロゴまで戻され、
このロゴも飛ばせないので即座にロードできないのは不満。
またDSはセレクト/スタートが押しづらいので単純にソフトリセット自体がやり辛い。
こうした点はテストプレイで誰も気づかなかったのか?
メニュー内に「ロード」の項目を1つ設けるだけで全て解決できたのだが。
・追加要素関連ボリュームを増すため加えられたサブイベントは挿入タイミングがおかしすぎる。
後付け丸出しでメインイベントの最中など変なタイミングで始まったりすることも少なくない。
仲間のやりとりを見れたりするのは面白いが、もう少し挿入タイミングは考えるべき。
ミューズやモイライなどはサガ2の世界観から浮いており、
そのせいで全体の雰囲気がおかしな感じになってしまっている。
これらの存在はサガ2の世界における意味での神の概念とも剥離してしまっている気がする。
武器にも回数制限のあるゲームとして、
運命の糸による回数制限のある連携という要素はシリーズ初の試みとして面白いものだったが、
メンバーの関係が変化するという要素は必要だったかどうか疑問に思う。
愛情たっぷりの関係になったりするのはキャラに愛着があれば色々妄想もできて面白いが、
ともに命がけで闘う仲間と連携しておいて関係が悪くなったりする必要性はあったのだろうか…。
あまりRPGのパーティのイメージとして考えないものなので違和感が強い。
関係性からつけられるチーム称号でイベントが変わるという要素も、
はっきりいって面倒なだけの要素では?
これに期間限定イベントが絡むと余計にタチが悪い。
おまけに発生条件はほぼノーヒントなので予め知識を仕入れてないと分からないだろう…。
結局イベントを全てこなして効率よくプレイするためには、まず発生条件を一通り把握し、
予め決められたタイミングで運命の糸でチーム称号を変えたり、断ち切ってもらったりするのだが、
なんかそれって完全にモイライの掌の上で踊らされてるみたいでちと癪に障るな…。
神に挑み、運命を自らの手で切り開くという初代から続くサガのイメージとも合わず面白くない。
チーム称号はあってもいいと思うが、イベントの会話や結果が多少変わる程度で良かったかと。
その方がリプレイ性も生み出せて良いだろう。
まあミューズに関しては手助けしてくれるし、存在自体はゲームが華やかになるので悪くはない。
キャラも多種多様で面白味がある。
サガというと殺伐としたイメージが強かったのでやはり世界観ズレは感じるが。
亡者の闘技場、魂の暗域といったやりこみ要素も歯応えがあって良い。
本編はシンボルエンカウントや追加要素のおかげもあって大分マイルドな難易度になっているため、
より強力な敵と戦える要素は必要だっただろう。
WSC版魔界塔士は完全移植すぎて追加が少なく、物足りなかっただけにこうした配慮はいい点。
最高レベルの肉も手に入るのでモンスター3人以上のパーティも強化できるようになった。
長い隠しダンジョンなどではなく強敵を選んで即戦えるのも携帯機に合った手軽さを実現してる。
・その他3D化採用のゲームで結構地味に響いてくるのがカメラの仕様。
本作はカメラの高さを変えられず、風景を見渡したくても見渡せないもどかしさがある。
高低差のある場所や曲がり角の多い場所など回しながら移動するのもちょっとやりづらいし、
それにカメラ位置のリセットも同時押し判定が意外とシビアでやりにくい。
上でも書いたがリメイクでどこまで変えるかは難しい問題だ。
でもボス(一部)に石化耐性くらいつけても良かったのでは?
GB版に比べると強化されたように感じられるボスも多いため救済措置ともとれるが、
後半にいくほど楽になるので後半以降に関しては無用な措置だったと思う。
WSC版魔界塔士サガはGB版がそっくりそのまま完全収録されているという
大盤振る舞いっぷりだった。(ただし収録されているのは後期バージョン)
本作にも当然そういったサービスを期待したのだが、収録されていないのは非常に残念。
例えリメイク版が出ても、オリジナルにはオリジナルにしかない良さがあるのだ。
そろそろ電池切れが心配な時期ではあるし、その辺の心配のないDSで収録してほしかった。
グラフィックはやや粗く全体的な仕上がりはDQ9に若干劣るかも。慣れれば気になるほどでもないが…。
DQ9はああ見えてもDSで3Dポリゴンを使ったゲームの中ではかなり綺麗に作られてたのだな。
キャラグラに関してはロマミンほどの残念さはなく、普通といったところ。
グラよりも問題はBGM!
とにかくアレンジ具合が最悪な曲もあり(もえるちしおのイントロなど)、
新曲もサガらしいセンスが感じられずどれもイマイチで、
ロマミンもそうだったがサガ2らしい勇壮なイメージが殺されてしまっている。
一般的なゲームと比べても決して曲全体のレベルが高いとは言えないくらいまで
全体のクオリティが落ち着いてしまった印象すらある。
これは本作に限らず最近のイトケンの曲全般に言える傾向で、
もう昔のような「神曲のオンパレード!」は期待できないのかもしれない…。
・箇条書きでまとめてみると…<良かった点>
○GBオリジナル版のプレイ感の再現度が高い
○人間・エスパーの成長効率が良くなっている
○自分で操作して発動できる連携と、それによる爽快感
○手軽さと歯応えを両立したやりこみ要素
○女性やメカの口調の変更、特にメカはなかなかいいキャラになっている
○「愛情」など、キャラクターの関係を自分好みに変化させられる
○ミューズの存在によってゲームが華やかに
○マップ表示のおかげで方向感覚を見失わない、探索が楽に
○セーブデータ4ヶ所、ソフトリセット完備
<悪い点>
×サブイベント・ミューズ・モイライが後付け感丸出しで、本編や世界観から浮いている
×ほぼノーヒントでチーム称号変化が必要なイベント、期間限定イベント
×戦闘のテンポは通常では遅く、早送りではあまりに味気ない
×ボスの調整不足(耐性など)
×マップアビリティの付け替えが面倒
×上記に関連して、無意味なアビリティ付け替え&使用を強いる発掘・破壊など
×表示能力の限界で遠くの人やシンボルが表示されない、無理な3D化の弊害
×カメラ位置の見づらさ、回し難さ、カメラリセットのやりづらさ
×アイテムの所持数・倉庫容量の少なさ、ソート機能の不備
×プレイヤーノートの引継ぎはいらない(連携マスターは除く)
×BGMアレンジが最悪。曲調が全般的に軽く、オリジナルのような格好よさが全く無い。
×GB版が収録されていない
オリジナルを愛するものの一人として、悪い点も多く挙げましたし、
今日までの日記にも長々と書きましたが、全体としては十分楽しめた方だと思います。
何よりGBオリジナル版に近いプレイ感の再現、これがサガ2のファンとしては本当に嬉しかった。
そうした点も含めて、これはオリジナルファン向けのリメイクだと思う点が多いのですが、
逆に言えば、今の新しいゲーマーには色々物足りない点が多いかもしれません。
正直GB版を初めてプレイ&クリアしたときのような感動は味わえないでしょう。
あの当時の水準では奇跡の傑作、神ゲーとまでいえるサガ2がリメイクされてこの程度か?と思うのが本音。
十分楽しめたけど、所詮は十分楽しめた、というレベルにとどまってしまっている。
しかしそうした点を考慮しても強い思い入れのあるサガ2を現代に蘇らせてくれた試みは評価したいと思います。
オリジナルが好きな人ほど見た目が変わりすぎたリメイクを敬遠すると思いますが、
むしろ本作はオリジナル「サガ2」が好きな人ほどオススメできる一本だと思います。
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